1. while文の特徴と使いどころ
C言語における「while文」は、特定の条件が成立している間、同じ処理を繰り返すための制御構文です。プログラムの中で繰り返し処理が必要な場面は多く、while文はその中でも「繰り返し回数が事前に決まっていない」ケースで特に活躍します。
while文の特徴は、「条件式が成立している限り、何度でもループを続ける」という点です。条件式が偽(false)になった時点で、即座にループから抜けて次の処理に進みます。この柔軟性のおかげで、ユーザーからの入力待ちや、ファイルの終端に達するまで処理を繰り返したい場合、センサー値など外部からの変化を監視したい場合など、さまざまなシチュエーションで利用されています。
また、C言語には同じく繰り返し処理を行う「for文」や「do-while文」もありますが、while文は「繰り返すべき回数や条件が実行中に変わる」ような処理に向いています。例えば、「ユーザーが0を入力するまで数値を合計し続ける」といった処理は、while文の得意分野です。
このようにwhile文は、C言語で柔軟な繰り返し処理を実現するための基礎となる構文のひとつです。次のセクションでは、while文の基本的な構文と処理の流れについて詳しく解説します。
2. 基本構文と処理の流れ
while文は、C言語における繰り返し処理の基本構文のひとつです。使い方は非常にシンプルで、「条件式」が真(true)である間、指定した処理ブロックを何度でも繰り返します。ここでは、基本的な構文とその流れについて解説します。
while文の基本構文
while (条件式) {
// ループ内で繰り返したい処理
}
while
の後に続く括弧内(`())に「条件式」を記述します。- 条件式が「真(1)」である間、波括弧
{}
の中に書かれた処理が繰り返し実行されます。 - 条件式が「偽(0)」になると、ループを抜けて次の処理に進みます。
while文の処理フロー
- まず、条件式を評価します。
- 条件式が真(1)なら、ブロック内の処理が1回実行されます。
- 処理が終わると、再び条件式の評価に戻ります。
- 条件式が偽(0)になった時点で、ループは終了し、while文の後ろの処理に進みます。
この流れにより、while文は「条件が満たされている間だけ」同じ処理を繰り返し続けることができます。
実行例:条件が最初から偽の場合
while文は、最初の条件判定で「偽」と判断されれば、ループ内の処理が1回も実行されずに終わることもあります。例えば、次のようなコードです。
int n = 0;
while (n > 0) {
printf("nは正の数です。\n");
}
この場合、変数n
は0なので、条件式n > 0
は最初から偽です。よって、printf
の行は一度も実行されません。
このように、while文は「条件式を満たしている間だけ処理を繰り返す」シンプルかつ強力な制御構文です。
3. サンプルコードで動きを理解
while文の基本的な使い方や流れを理解したところで、実際に具体的なサンプルコードを見ながら、その動作を確認してみましょう。ここでは、単純なカウンタによるループや、文字列の繰り返し出力など、初心者にも分かりやすい例を紹介します。
例1:カウンタを使った基本的なwhileループ
#include <stdio.h>
int main() {
int i = 1;
while (i <= 5) {
printf("iの値は %d です。\n", i);
i = i + 1; // iを1ずつ増やす
}
return 0;
}
このコードでは、変数i
が1からスタートし、i <= 5
という条件を満たしている間、ループ内のprintf
が実行されます。ループごとにi
が1ずつ増え、5まで繰り返し出力されます。
実行結果例:
iの値は 1 です。
iの値は 2 です。
iの値は 3 です。
iの値は 4 です。
iの値は 5 です。
例2:「こんにちは」を複数回出力する
#include <stdio.h>
int main() {
int count = 0;
while (count < 3) {
printf("こんにちは\n");
count++;
}
return 0;
}
この例では、count
が3より小さい間、「こんにちは」と表示する処理を繰り返しています。
実行結果例:
こんにちは
こんにちは
こんにちは
例3:ユーザーの入力値に応じて繰り返し処理を行う
#include <stdio.h>
int main() {
int num;
printf("0を入力すると終了します。\n");
while (1) {
printf("数字を入力してください:");
scanf("%d", &num);
if (num == 0) {
break; // 0が入力されたらループ終了
}
printf("入力された値は %d です。\n", num);
}
printf("終了します。\n");
return 0;
}
この例では、ユーザーが「0」を入力するまで、数字の入力と表示を繰り返します。0が入力されるとbreak
文でループを抜け、プログラムが終了します。
このように、while文はさまざまな形で柔軟に利用できます。シンプルなカウンタループから、ユーザー入力を利用した処理まで、幅広い用途で活躍します。
4. do-whileとの違い
C言語には、while文とよく似た「do-while文」という制御構文があります。両者はどちらも「条件を満たす間、繰り返し処理を行う」という点では共通していますが、実行される順序や動作に違いがあります。この章では、while文とdo-while文の違いと使い分けについて解説します。
while文とdo-while文の構文の違い
- while文
while (条件式) {
// 繰り返したい処理
}
- まず「条件式」を判定し、真(1)の場合にのみブロック内の処理を実行します。
- 条件式が偽(0)の場合は、一度も実行されずに次の処理に進みます。
- do-while文
do {
// 繰り返したい処理
} while (条件式);
- まずブロック内の処理を1回実行し、その後に「条件式」を判定します。
- 条件式が真(1)であれば、再び処理ブロックを実行します。偽(0)ならループを終了します。
実行順序の違いと特徴
- while文は「前判定型」ループです。条件式を最初に判定するため、場合によっては1回も処理されないことがあります。
- do-while文は「後判定型」ループです。必ず最初に1回だけ処理ブロックが実行されるのが特徴です。
例:do-while文のサンプル
#include <stdio.h>
int main() {
int n = 0;
do {
printf("nの値は %d です。\n", n);
n++;
} while (n < 3);
return 0;
}
この場合、n
が0からスタートして、n < 3
が真である間繰り返されます。
実行結果例:
nの値は 0 です。
nの値は 1 です。
nの値は 2 です。
仮にn
の初期値が3でも、do-while文の場合は一度だけ「nの値は 3 です。」と表示されます。
簡単な比較表
while文 | do-while文 | |
---|---|---|
判定タイミング | 最初に条件判定 | 最後に条件判定 |
実行回数 | 0回以上 | 1回以上 |
使いどころ | 必ずしも実行が必要でない場合 | 少なくとも1回は必ず処理したい場合 |
使い分けのポイント
- 入力値の検証や、メニュー表示など「最低1回は必ず処理したい」場面では、do-while文が適しています。
- 条件によっては「1回も実行しない」ことがあり得る場合は、while文が安全です。
このように、両者の特徴を理解して適切に使い分けることで、より柔軟な繰り返し処理が実現できます。
5. break・continueによる制御
while文を使って繰り返し処理を行っていると、「特定の条件でループを途中で終了したい」「ある条件だけスキップしたい」といった場面がよくあります。こうした場合に便利なのが、break
文とcontinue
文です。この章では、それぞれの使い方と実例を紹介します。
break文:ループの即時終了
break
文は、while文などのループ処理を、条件に合致したタイミングで即座に終了させるために使います。たとえば、「特定の値が入力されたらループを抜けたい」場合などに有効です。
例:特定の値でループを終了する
#include <stdio.h>
int main() {
int n;
while (1) { // 無限ループ
printf("整数を入力してください(0で終了):");
scanf("%d", &n);
if (n == 0) {
break; // 0が入力されたらループ終了
}
printf("入力された値は %d です。\n", n);
}
printf("プログラムを終了します。\n");
return 0;
}
continue文:1回分の処理をスキップ
continue
文は、whileループ内で使うと「その時点以降の処理をスキップして、次のループ条件判定に戻る」役割を果たします。たとえば「偶数だけ処理をスキップしたい」などに便利です。
例:偶数のときだけ処理をスキップする
#include <stdio.h>
int main() {
int i = 1;
while (i <= 5) {
if (i % 2 == 0) {
i++; // iを増やしておく
continue; // 偶数なら以下をスキップ
}
printf("奇数:%d\n", i);
i++;
}
return 0;
}
実行結果例:
奇数:1
奇数:3
奇数:5
まとめ
break
はループを強制終了したい時に使うcontinue
は、ある条件だけその回の処理をスキップしたい時に使う
この2つの制御文を組み合わせることで、while文の動作をより柔軟かつ効率的にコントロールできます。
6. 複数条件で条件式を強化
while文の条件式には、単一の比較だけでなく「複数の条件」を組み合わせて記述することができます。これにより、より柔軟で実践的なループ制御が可能となります。この章では、複数条件を使う際の基本的な方法や論理演算子の使い方、具体例を紹介します。
論理演算子の基本
C言語では、条件式を組み合わせるために主に以下の論理演算子を使います。
&&
(AND):両方の条件が真(true)の場合にのみ全体が真になる||
(OR):いずれか一方でも真なら全体が真になる!
(NOT):条件の真偽を逆転させる(真→偽、偽→真)
例1:AND(&&)を使った複数条件
「aが1以上かつbが10以下」の間、ループを繰り返す場合
#include <stdio.h>
int main() {
int a = 1, b = 15;
while (a < 5 && b > 10) {
printf("a = %d, b = %d\n", a, b);
a++;
b--;
}
return 0;
}
実行結果例:
a = 1, b = 15
a = 2, b = 14
a = 3, b = 13
a = 4, b = 12
例2:OR(||)を使った複数条件
「xが5未満またはyが20未満」の間、ループを繰り返す場合
#include <stdio.h>
int main() {
int x = 3, y = 25;
while (x < 5 || y < 20) {
printf("x = %d, y = %d\n", x, y);
x++;
y--;
}
return 0;
}
実行結果例:
x = 3, y = 25
x = 4, y = 24
x = 5, y = 23
x = 6, y = 22
x = 7, y = 21
x = 8, y = 20
x = 9, y = 19
(y
が20未満になるまで繰り返される)

例3:NOT(!)を使った条件式
「flgが偽の間」ループする場合
#include <stdio.h>
int main() {
int flg = 0;
while (!flg) {
printf("flgが0なのでループ中です。\n");
flg = 1; // flgを1にしてループ終了
}
return 0;
}
論理演算子の優先順位に注意
複数の論理演算子を同時に使う場合、計算の順序(優先順位)に注意が必要です。
基本的に、!
→ &&
→ ||
の順に優先して評価されます。必要に応じて()
で明示的に順序を指定しましょう。
複数条件を使うことで、より複雑な判断基準でループを制御することが可能です。
7. 入力待ちやセンチネル制御の実践例
while文は、「外部からの入力」に応じて繰り返し処理を続けたり終わらせたりするケースでも非常によく使われます。典型的なのが、ユーザーの入力値やファイルの終端を監視する「センチネル制御」です。この章では、実際の使い方とポイントを紹介します。
センチネル制御とは?
センチネル(sentinel)とは、「番人」や「見張り」といった意味があり、プログラミングの世界では「ループ終了の目印となる値(終了条件の特定値)」のことを指します。
たとえば、「0が入力されたらループ終了」など、特定の値を“終了の合図”として使います。
例1:ユーザー入力値によるループ制御
#include <stdio.h>
int main() {
int value, sum = 0;
printf("整数を入力してください(0で終了):\n");
while (1) {
scanf("%d", &value);
if (value == 0) {
break; // センチネル値0で終了
}
sum += value;
}
printf("合計値は %d です。\n", sum);
return 0;
}
この例では、ユーザーが0を入力するまで何度でも値を受け付けて合計を計算します。0が入力されるとbreak
文でループが終了します。
例2:文字入力によるループ終了
#include <stdio.h>
int main() {
char c;
printf("文字を入力してください(xで終了):\n");
while (1) {
scanf(" %c", &c); // 前にスペースを入れて空白文字もスキップ
if (c == 'x') {
break;
}
printf("入力された文字:%c\n", c);
}
printf("終了します。\n");
return 0;
}
実用例:ファイルの終端まで処理を繰り返す
ファイル処理でも「センチネル制御」は頻繁に使われます。たとえば、ファイルを1行ずつ読み込んで終端(EOF)まで繰り返す場合:
#include <stdio.h>
int main() {
FILE *fp = fopen("sample.txt", "r");
char buf[100];
if (fp == NULL) {
printf("ファイルが開けません。\n");
return 1;
}
while (fgets(buf, sizeof(buf), fp) != NULL) {
printf("%s", buf);
}
fclose(fp);
return 0;
}
この例では、fgets
がNULL
を返したときがセンチネルとなり、ループが終了します。
このように、while文は入力や外部データの監視・待機処理に非常に便利です。
8. 無限ループと終了制御
C言語で繰り返し処理を書く際、「無限ループ」はよく使われるテクニックのひとつです。無限ループとは、その名の通り「意図的に終わりがない」ループのことで、外部からの入力や特定の条件が成立するまでプログラムを動かし続けたい場合などに活用されます。この章では、無限ループの書き方と、安全に終了させるための方法について解説します。
無限ループの書き方
C言語では、以下のようにwhile文の条件式を「常に真(1)」にすることで無限ループを実現できます。
while (1) {
// この中の処理が無限に繰り返される
}
または、「条件式が常に真になるように書く」ことで無限ループを作れます。
int flag = 0;
while (flag == 0) {
// flagを0のままにしている限り、無限に実行される
}
for文での無限ループ
while文だけでなく、for文でも以下のように無限ループが書けます。
for (;;) {
// 無限ループ
}
無限ループの活用例
- ユーザーからの入力をずっと待ち続ける
- ゲームや組み込みプログラムで常にセンサー値を監視する
- サーバーが外部からの接続を待機する
無限ループを安全に抜ける方法
無限ループは、break
文などを使って「ある条件が成立した時だけ」ループを終了するのが一般的です。たとえば、ユーザーが特定の値を入力した場合や、エラーが発生した場合にループから抜け出します。
例:ユーザーの入力でループ終了
#include <stdio.h>
int main() {
char c;
while (1) {
printf("終了したい場合は q を入力してください:");
scanf(" %c", &c);
if (c == 'q') {
break; // q が入力されたら無限ループ終了
}
printf("まだループ中です。\n");
}
printf("ループを抜けました。\n");
return 0;
}
注意点
無限ループは便利ですが、うっかり「抜け道」が用意されていないと、プログラムが止まらなくなってしまいます。必ず「終了条件」と「ループから抜ける方法」を用意して、安全なプログラム運用を心がけましょう。
無限ループの使い方をマスターすれば、C言語の応用力がさらに広がります。
9. 条件式の落とし穴&注意点
while文の条件式はシンプルに見えますが、実際にプログラムを書く中で「思わぬ落とし穴」にハマってしまうケースが多くあります。この章では、特に初心者が間違えやすいポイントや注意点を整理して紹介します。
1. 変数の更新漏れによる無限ループ
while文の中でループ制御に使っている変数を正しく更新しないと、条件がずっと真のままになり、意図しない無限ループに陥ってしまいます。
例:更新漏れによる無限ループ
int i = 0;
while (i < 5) {
printf("i = %d\n", i);
// i++ の記述がないため、iは0のまま
}
この場合、i
は増えないので、i < 5
が永遠に真となり、プログラムが止まりません。
2. 比較演算子の間違い(=と==の混同)
C言語では、=
は「代入演算子」、==
は「等しいかどうかの比較演算子」です。条件式の中でこれを間違えると、想定外の動作やバグの原因になります。
例:代入と比較の混同
int n = 3;
while (n = 0) { // 本来は while (n == 0) と書くべき
printf("nは0です。\n");
}
この場合、n = 0
でnが0に代入され、その値(0)が条件式に使われるため、「最初から条件が偽」となり、ループ本体が1度も実行されません。
3. 条件式の評価規則(0は偽、0以外は真)
C言語では、条件式の値が「0」の場合は偽、「0以外」の場合は真とみなされます。このルールを知らないと、思わぬバグにつながることがあります。
例:数値をそのまま条件式に使う
int flag = -1;
while (flag) {
// flagが0以外の間、ループが続く
flag = 0;
}
このように、負の値や1以外の数値でも「真」として扱われます。
4. 複雑な論理式での優先順位ミス
複数の論理演算子(&&, ||, !など)を組み合わせた場合、優先順位を間違えると意図しない条件判定になることがあります。曖昧な時は必ずカッコ()
で明示しましょう。
5. 入力値や外部データの検証不足
ユーザー入力値やファイルデータを使ってwhile文を制御する際は、「不正な値」や「想定外の入力」があった場合も安全に動作するように注意しましょう。
まとめ
- 変数の更新漏れ、比較演算子のミスに注意
- 0と0以外の真偽判定ルールを理解する
- 論理演算子の優先順位やカッコの使い方も重要
- 条件式の設計に慣れてくると、while文のバグは大きく減らせます
10. よくある質問(FAQ)
C言語のwhile文や条件式について、学習者や初級プログラマからよく寄せられる疑問をQ&A形式でまとめました。疑問点やつまずきやすいポイントを整理し、安心してwhile文を使いこなせるように解説します。
Q1. while文の条件式が最初から偽の場合、ループ内は1回も実行されませんか?
A. はい、その通りです。while文は「前判定型」なので、最初の条件判定が偽(false、0)の場合は、ループ本体は1回も実行されずに次の処理に進みます。
※少なくとも1回は実行したい場合は、do-while文を利用しましょう。
Q2. do-while文とwhile文の違いは何ですか?
A. 主な違いは「条件式を判定するタイミング」です。
- while文は「前判定型」なので、条件式が偽なら一度も実行されません。
- do-while文は「後判定型」なので、条件式に関係なく必ず1回は処理が実行されます。
Q3. while文の条件式に複数の条件を組み合わせることはできますか?
A. はい、できます。論理演算子(&&, ||, !)を使って、複数の条件を自由に組み合わせることが可能です。
例:while (a > 0 && b < 10) { ... }
Q4. 無限ループにならないようにするコツは?
A. ループ変数や制御変数の更新漏れに注意しましょう。また、「必ずループから抜け出す条件があるか」を意識して、break文や終了条件を正しく設定することが大切です。
特に初学者は、「変数がきちんと変化しているか」を意識して書くとミスを防げます。
Q5. ユーザー入力や外部データでwhile文の制御はできますか?
A. もちろん可能です。センチネル値(例:0や特定文字)やファイル終端など、「特定の値が入力されたら終了」という形でwhile文を制御するのが一般的です。
Q6. if文とwhile文の条件式の違いはありますか?
A. 条件式の書き方や評価ルールは同じですが、
- if文は「1回だけ」条件を判定して処理を実行します。
- while文は「条件が成立する限り、何度も」繰り返し処理を実行します。
Q7. while文の中でbreakやcontinueを多用しても大丈夫?
A. 機能的には問題ありませんが、複雑になりすぎると「何が原因でループを抜けたのか」や「処理の流れ」が分かりにくくなります。可読性を意識し、できるだけシンプルな制御を心がけましょう。
Q8. while文の外で定義した変数はループ内でも使えますか?
A. はい、使えます。while文の外で宣言・初期化した変数は、ループ内で自由に参照・更新が可能です。ただし、変数のスコープや値の初期化タイミングに注意しましょう。
こうした疑問を一つずつ解消することで、while文の活用力が着実にアップします。次章では、記事全体のまとめと今後のステップを紹介します。
11. まとめと次のステップ
C言語におけるwhile文は、「条件が成り立つ間だけ繰り返し処理を行う」ための、とても柔軟で強力な制御構文です。この記事を通して、while文の基本的な構文や使い方から、複数条件の応用、do-while文との違い、無限ループの制御、よくあるミスやFAQまで、幅広く解説してきました。
while文の主なポイントは以下の通りです。
- 前判定型のループであり、条件が最初から偽の場合は1度も処理されない
- for文やdo-while文との違いを理解し、適材適所で使い分けることが重要
- 論理演算子やセンチネル値を活用することで、現実的な入力監視や複雑な制御も柔軟に実装可能
- 無限ループやbreak/continueによる脱出・スキップなども状況に応じて使える
- 変数の更新忘れや比較演算子のミスなど、初学者がハマりやすい落とし穴に注意すること
while文の使い方をマスターすれば、C言語で「実際に動くプログラム」を書く力が大きくアップします。
プログラミング初学者は、実際に自分でコードを書いて試行錯誤しながら、「どんな場面でwhile文が便利か?」を体感することが最も重要です。
今後は、以下のようなステップでスキルアップを目指しましょう。
- for文やif文など、他の制御構文との組み合わせ例を実践する
- 配列・ファイル入出力・関数など、while文と組み合わせた本格的なプログラムに挑戦する
- さまざまなパターンのエラーや例外処理も実装し、より安全で堅牢なコードを目指す
while文を自在に扱えるようになることで、C言語の応用範囲は大きく広がります。ぜひ、今回学んだ内容を活かして、より実践的なプログラミングにチャレンジしてみてください。